みかん園ルート上部は急傾斜岩場 筑波山みかん園ルート(中編)

松岩トラバース道との合流点を過ぎると、すぐに急傾斜の岩場が現われた。

ここまで白雲橋コースや御幸ヶ原コースよりずっと歩きやすい道だっただけに、その格差に驚くほどである。そして、その難路を避けた場所から合流した前回の経路は、たいへん歩きやすかったということである。

先だってはトレランの登山者が下りてきたので安心していたのだけれど、傾斜は急だし足を置く場所もない。こんな場所を走り下りてくるのだから大したものだが、足を滑らせれば転倒・滑落の危険がある道である。

とはいえ、歩いて登り下りする分には、注意して三点確保すれば危険とまではいえない。鎖場・ロープ場・はしごもない。ただ、先ほどまで頻繁に見かけていた国有林標識を見つけられなくなったので、それなりハードな道であることは確かである。

最初のひと登りは踏み跡を辿ったけれど、正面に巨石が立ちふさがった。まっすぐ進めないので左右を窺うと、左に巻き道が見える。巨石の左まで進むとペンキマーク。そこから登れということのようだ。

そこからしばらく、ペンキマークのお世話になる。女ノ川ルートでは目印のペンキを消して歩く偏執的な人がいるのだが、ここは昔の1/25000図にある道のためかペンキが残っている。もしなかったら、もっと苦労しただろう。

このあたりまで来ると、頭上に山頂稜線が見えてくる。自然研究路まで、それほど標高差はなさそうだ。いったん岩場から草の上の踏み跡になるが、すぐまた岩場である。最初からここを下らなくてよかった。

核心部では、狭い2枚の岩盤、足元が滑る一枚岩の隘路を抜ける難所がある。リュックもつっかえるし困った、何とか登ると少し景色が開けた。

左手に黄黒のトラロープが見えるので、あの先は危険個所だろうかと近づくと、そうではなかった。トラロープでこちらに入ってこないようにしているだけで、その先は自然研究路。見覚えある傾いたコンクリ階段がその先にあった。

結局、つくしこからここまで休憩なしで約3時間。それほど汗もかかなかったし水も飲まなかった。自然研究路まで来れば、あとはいつものパターンである。富士見岩近くの東屋まで少し登り、ベンチに座ってひと息つく。

この冬の定番メニューとなった、インスタントコーヒーと奥さん手作りのサンドイッチ。鬼柚子ジャムが甘くておいしかった。

朝方はさすがに冷えたが、10時を過ぎるとそこそこ暖かく風もない。この日はメリノウールのインナーに長袖シャツ。ジャンバーは脱いで登ってきたけれど、暖かいのでジャンバーは出さなくて済んだ。

(この項続く)

p.s. 「中高年の山歩き」バックナンバーはこちら

合流のすぐ上から岩場が始まる。傾斜も急になるし、進路も定かでない。トレランの人はよく下ったものだ。



最上部は、ペンキマークがないと進路に迷う場所だ。自然研究路前に、狭くて急傾斜の隘路がある。

ようやく自然研究路へ。逆光で見えづらいが黄黒のトラロープが張ってあり、危険個所と勘違いしたがロープの先は自然研究路であった。

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