七輪グルメ・もつ煮込み

今年のゴールデンウィークは、ワッフルやどらやき・お饅頭など手作りのお菓子を作った。若い頃からパウンドケーキやクッキーを焼いていたし、今でもカレーやナポリタンくらいならレシピを見なくても作れる。

以前のブログでそういうことを書いていないか探してみたら、「七輪グルメ」というシリーズがあった。七輪を使っていろいろ作ってみた記事だが、そういえば七輪は十年以上物置に入ったままだ。災害用に使えるけれど、その際には木炭を買ってこなければならない。

以下は2005年5月の記事。20年前も、現在と同じようなことをしていたのは興味深い。
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昨日は七輪で一日モツ煮込み。一昨日買ってきた白モツ(豚の腸をゆでたもの)を二度ほど煮こぼして一晩置き、昨日は朝から七輪で火を起こして延々と煮込む。ガス代もさることながら家中モツのにおいになってしまうのを避ける意味でも、七輪は欠かせない。

午前中いっぱい煮て、大根、人参、ネギ、こんにゃくを入れてまた煮る。さらに味噌、しょうゆ、酒を加えて煮る。夕方にはおいしいモツ煮込みの出来上がりである。

就職して間もない頃、会社がすぐ近くだったのでよく有楽町のガード下で飲んだ。店はカッコよくいえばオープンカフェだが、実際はほとんど外の吹きっさらしで、背もたれもない椅子がいくつか置いてあった。

一番目につくところにモツ煮込みを大なべでぐつぐつ煮ていて、そのうまそうなにおいが何ともいえず、「とりあえず、ビールと煮込み。」ということになってしまう。ほとんど屋台であるにもかかわらず値段はそんなに安くなくて、近くの「ニュートーキョー」(ビルの中)と大して変わらないのだが、なぜか寄ってしまったものだった。

スーパーでのモツの値段はそれほど安くはなく、輸入物の豚肉や鶏肉とそれほど大きな差はないようだが、多分昔は、二束三文とはいわないまでも、かなり安く手に入れられたのではないかと思う。そういえば、キンカン(鶏をさばいた時に出る卵のできかけ)やおから(豆腐を作るときに出る搾ったあとの大豆)もあまり見かけない。

日本のお店のほとんどがスーパーとコンビニになってしまい、流通も合理化されて、近場で生産しているのであれば当然出るはずのそれらの副産物が、気軽に運んでこられない(ものが安いだけに輸送費だけ高くつく)という事情があるのだと思う。

うちの奥さんの叔父さんという人が、もうとうに亡くなられた方なのだが、お勤めをしていなくて内職をしながら毎日家にいて、シャツとステテコと腹巻姿でよく七輪でモツを煮ていたのだそうだ。そういえば、子供の頃そういう姿の大人が結構いたように覚えている。

いまや平日の夕方にお父さんが家にいるなどということはほとんどないし、お母さんだっていないところが多い。子供も塾だったりする。日本中企業とサラリーマンだらけになってしまって、豊かになったことは間違いないが、「ゆとり」がなくなった。モツを煮ながらそんなことを考えていた。

七輪でぐつぐつと煮るモツ煮込み









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