マカオ・ワイン博物館
海外カシノに足しげく通っていたのは50歳前後のことで、もう20年前になる。 いま考えるとコロナもなく、香港情勢も穏やかでいい時期だった。 1日のほとんどはカシノで過ごすのだが、合間を縫って観光らしきこともした。とはいっても、名所旧跡とかそういうところではなく、博物館とか展示施設みたいな場所が好みで、なるべく人がいないところでゆっくりしたのを思い出す。 マカオのワイン博物館はそのひとつで、ポルトガルワインに関する展示があり、試飲させてくれた。記事を読むと1グラス5香港ドル(マカオでは香港ドルが使える)なので当時のレートで70円、赤・白・ポルト全部飲んでも210円だった。 歩いて入国できるので中国客も来ていたようだが、彼らにとって1香港ドルがどのくらいの価値だったのだろうかと思ったりする。以下は2010年4月、15年前の記事である。 --------------------------------------------------------------- マカオの観光ガイドブックを見ると、必ず載っているのがワイン博物館とマカオグランプリ博物館。しかしなぜか、これまで行く機会がなかった。今回の遠征ではなぜかタイミングが合って、初めて訪問することができた。 場所は前から分かっていて、理工学院の隣、つまり、ゴールデンドラゴンからファラオパレスに行く途中である。だから前を通る機会はいくらでもあったのに、なぜか休みだったり時間外だったりして入ることができなかった。入場券(免費だけど・・・)によると、毎日午前10時から午後6時、火曜日定休ということである。 さて、ビルのエントランスから階段を下りると、右手がマカオGP博物館、左手がワイン博物館である。好みが分かれるところだけれど、わたし的にはワイン博物館の方により興味がある。奥へ進むと、長い廊下になっていて、左右にパネル展示がある。内容は、ワインの歴史、製法、世界のワインといったものだが、説明は中国語、ポルトガル語、英語で、残念なことに日本語はない。 突き当たりまで進むと、ワイン農家の様子が展示されている。ぶどうをつぶす機械や、樽、貯蔵庫の模型である。考えてみれば、わずか十数年前までマカオはポルトガル領であった。そしてマカオではワインは製造されていない。コロアネ島まで行けばぶどうの樹くらいあるだろうが、ぶど...