次々と分岐を見逃す 燕山中腹一周(中編)

ようやく東飯田林道に復帰した後も順調にはいかなかった。林道をずっと歩けば三本杭との分岐があるはずなのに、いつまで登っても見つからない。まだかと思ってスマホを見ると、とっくに通り過ぎていた。

これは帰り道で判明したのだけれど、分岐自体は見逃すはずのないはっきりしたものである。しかし、その時ちょうど右前方に燕(つばくろ)山の頂上が覗いて、すばらしい景色なのだ。そこで右に注意が集中して、左にある分岐を見逃したのである。

気づいた時にはずいぶん先まで進んでいて、もう花の入公園からの直登ルート手前まで来ている。時刻はまだ早いが、いったん休んで体制を立て直すことにした。ちょうど合流点に、座れるように丸太がある。

お昼はファミマで買ってきた飲むレモンサラダとシャキシャキレタスサンド、それと冷凍のマンゴーである。昼食休憩は東側の巻き道を踏破して燕山直下の東屋を予定していたが、朝一番で管理道で1時間余計に歩き、いままた分岐を見逃した。こういう時は落ち着いて何か口に入れろと書いてある。

時計回りは分岐まで戻らなくてはならず論外である。燕山頂上に予定を切り替えるか、あるいは計画とは逆に反時計回りにするか。時刻はまだ9時前なのでどちらにしても問題ないが、こういう日は無難に歩くべきかもしれないと考える。

そして歩き始めると、今度は燕山直登分岐を見逃し、二輪車通行禁止の急坂も見逃した。直登分岐はああ見逃したなとショックはあまりなかったけれど、通行禁止急坂を見逃したのはかなりショックだった。朝方の見逃しがあったので注意しているのに、なぜこんなに次々と分岐を見逃すのだろう。

気がついたら前方に見覚えのあるベンチがある。「加波山神社5分」の案内看板もある。これは加波山神社への分岐である。「なんでもう加波山なんだ」と思わず声を出してしまった。

日光とかもっと山深い場所でなく、筑波連山であったことに感謝しなくてはならないかもしれない。管理道道迷いでは、北に向かうつもりで南西に向かっていた。よく遭難事故で、北に向かう計画で南に向かっていたなんて記事をみて、そんな大間違いをするなんて山をなめてると思っていたのだが、何のことはない自分がそれをやっている。

その後は、再三にわたる分岐見逃しである。光の加減で時刻によって微妙に見え方が違うし、いい景色があるとそちらに目が奪われるのは仕方がない。それにしても、注意しているつもりでまったく目に入っていないというのは、ひとの遭難事故をどうこう言うことはできないと思った。

坂道を登って加波山神社へ。この日は例祭があるのか、正装した神職さんが社務所で何か準備していた。神前に進み、二礼四拍手一礼で無事登山を感謝する。そういえば、麓の加波山神社にも四拍手と書いてあった。出雲大社と同じである。

さて、ここまで来た以上は燕山中腹反時計回りである。舗装された神社前の坂を下り、ふれあいの道を左に分け、しばらく八郷に下りる道を進む。

神職さんはここまで車で来たようで神社前のスペースに車が止まっていたが、下り坂はタイヤの乗る2筋だけコンクリ舗装で、林道と大差ない道である。そして、かなり標高を下げていく。この道は巻き道だと聞いていたが、こんな坂なら燕山に登っても大差ないのではないかと思ったくらいである。

(この項続く)

p.s. 「中高年の山歩き」バックナンバーはこちら

東飯田林道に復帰して登るが、三本杭への分岐を見逃しずっと先まで行ってしまう。どうやらこの日は道間違いの日だったようだ。
花の入公園からの登山道合流点付近で、ひと息ついて立て直すことにする。
さらに東屋方面へのショートカット道も見逃し、加波山神社分岐まで来てしまう。この日は行事があるのか、神職の方が社務所で作業していた。

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