2018年発行ヤマケイ本のルートは通行困難 日光丹勢山(中編の2)

車両通行止ゲートからほどなく、三叉路の沼の平分岐に到着。いま来た道の他は、清滝に向かう下山路と池の平方面の道しかない。池の平に向かう。

ところが、再び一般車通行止ゲートがある。先ほどのゲートより厳重だ。5分ほど歩くとアンテナ基地局のような設備があり、そこで道は行き止まりである。細い踏み跡はいくつかあるが、どこにどう通じているのか案内もなければ赤テープもない。

仕方がないので分岐に戻る。ガイドブックによると「丹勢山国有林」の古い標柱が登山道の目印と書いてあるが、そんなものはない。右カーブの左地点が入口ということだが赤テープも何もない。

踏み跡らしき道筋に入るが、刈り払いはしていないし、人の通った気配がない。それより気になったのは、林道から登山道の分岐に柱とトラロープが倒された痕跡が残っていたことである。これは通行禁止ではないのか。

林道から1分入るだけでこの状況ということは、あと1時間のルートが安全に保たれている保証はない。途中で進退窮まるよりは、最初から入らないに越したことはない。2018年発行のヤマケイの本に書いてあるルートなのに、5年で通行困難とは。

結局、志津小屋分岐に戻って、歩行者通行禁止の林道を進む他なくなった。来た時下りだったから、戻る時は登りである。ただでさえムダ足となってしまい落胆したのに、追い打ちをかける登り坂である。分岐に戻ったら1時間経っていた。

志津小屋方向は引き続き砂利道で、しかも大きな岩がごろごろしていてたいへん歩きにくい。車の轍のない中央部分を選んで歩くが、それでも陥没があるので足をまっすぐ置けない。はるか先まで進むと待避所のあるカーブで、方向転換して再び長い距離を歩く繰り返しである。

幸いだったのは、朝早く出発して時間に余裕があったことで、まだ10時半だから正午前には頂上まで登れそうだ。問題は空模様で、ずっと林の中だけれど日が差していないことは分かる。もちろん、屋根のある休憩場所などない。

30~40分登ると、はっきりした目標物である雨量測定所の横を通った。測定機器は付けたしみたいなもので、アンテナと電気設備だけが目立って基地局みたいだった。もちろん、こんなところに携帯基地局はいらない。

雨量測定所から10分ほどで、左が開けた広場になった。目の前には男体山。たいへんいい景色だが、国有林の常で案内看板もなければベンチもない。しかし、このあたりに山頂への取り付きがあるはずだ。

最初分からなくて、笹原の中の踏み跡らしきところに入ってみたけれども、どうも違う。林道に戻って来た方向に引き返すと、小さな赤テープが目に入った。少し薮に入ると、奥に手がかりにするトラロープと、ロープを結んである木の幹に太い赤テープが巻いてあった。

分かりにくいというよりも、林道から見えないようにわざわざ分かりにくくしているようだった。そこまで邪魔するなら、女峰山方向の案内表示や、丹勢山麓散策路の看板もなくせばいいのに、そこまでの覚悟はないようだ。

「小役人根性」というのか、自分達の仕事は増やしたくないくせに、権限だけは最大限主張して不便をかける。筑波山でも日光でも、彼らの性根は変わらないなあと寂しい気持ちになった。もちろん、現場でなく上に立つ奴らが無能だからそうなるのだ。

(この項続く)

p.s. 「中高年の山歩き」バックナンバーはこちら

ガイドブックで裏見滝分岐と呼ばれる林道分岐。志津小屋方面に進むのが正解だが、丹勢と示してある方に進んでしまう。
丹勢方面に進むと、下山するかアンテナ基地局に突き当たる。やむなく引き返す。
ガイドブックにある道は、のっけから歩かれた気配が薄い道である。ここを1時間進むのは不安なので、林道分岐まで戻ることにした。
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