ばんえい競馬

最近、土・日の夕方はばんえい競馬のYouTubeを見ている。こんなに毎週ばんえい競馬を見たのは70年近く生きてきて初めてである。

二十年近く前、赤字拡大により廃止の瀬戸際だったばんえい競馬、オッズパーク(ソフトバンク)の支援で今日まで続いているのは何よりである。つい最近、最強馬メムロボブサップが1億円馬となり、それなりに稼げているのはうれしいことだ。

以下は2005年6月、もう20年前にブログに掲載した記事。岩見沢競馬場に行ったのは1992年だからさらに13年前、30年以上前のことになる。
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みなさんは、ばんえい競馬を見たことがありますか?北海道においてばんえい競馬の対語は道営競馬なので、「道営は北海道主催の競馬だろ?だから、ばんえいは”ばん”が主催する競馬だよ。ところで”ばん”って何?」なんてとぼけたことを言われたら困ります(誰も言ってない)。

ばんえいは漢字で書くと「輓曳」、輓も曳も引っ張るという意味で、体重1トンにも及ぶ重種馬が少なくとも500キロ、多いときで1トンのそりを引いてゴールを目指す、北海道独特の競馬である。なお、重種馬とは農耕用や運送用に品種改良された馬のことで、これに対し乗馬用に品種改良されたサラブレッドやアラブを軽種馬という。

はじめてばんえい競馬を知ったのは学生の時、札幌で「ばんえい競馬ダイジェスト」というテレビを見た時であった。とにかくそのスピード感のなさに驚いた。ゲートが開くと、各馬一斉にのそのそと歩き出す。コースは200mの直線、その間に第一(高さ1.5m)、第二(高さ2m)の二つの障害(といってもただの坂)がある。

そして、第一障害は何とか越えるのだが、第二障害の前でみんな休むのである。休む時間も馬によって違うし、いざ第二障害を上りだしても、なかなか上りきれない。これを越えるとあとは最後の平坦な直線50mほどなのだが、なんとそこでも止まってしまう馬がいる。これでも競馬かよ、と思ったものである。

その後、いつか実物を見に行こうと思っていたが、十年ちょっと前に北海道をドライブ旅行している時にスケジュールをやりくりして岩見沢競馬場に行った。国道から住宅地に入り、坂道を上っていく。上りきったあたりで広く駐車場が開けており、そこからちょっと丘を下りるような感じで競馬場があった。

入ってすぐにパドックがある。そこでは騎手が馬に乗って周回しているのだが、実際のレースでは騎手は馬に乗らずにそりに乗って、そこから馬にムチを入れるのである。

一応、予想紙も売られており、その一つは中央競馬でも有名な「競馬ブック」であった。ただし、予想なんてほとんど当てにならない。とにかく、ばんえい史上最強馬といわれる馬であっても相当数の着外があるように、何かのはずみで来たり来なかったりするのである。

よく言われているのは、負担重量に慣れているかどうか、乾いた馬場がいいのか濡れた馬場がいいのか(濡れた方がよく滑るので、力のない馬でも重量をこなせる)、騎手の腕前はどうか、といった点である。

レースが始まると、スタート地点の近くの金網にへばりついていた人達が馬の歩みと一緒に左側(スタンドからみて)にじりじりと移動していくのだが、これもばんえい競馬独特の光景である。

勝負どころの第二障害では、馬も力が入るが、見ている人にも力が入る。先頭で第二障害から下りてきても止まってしまう場合があるから引き続き力が入る。なにしろ、ばんえい競馬のゴールはハナがゴールを通過した時点ではなく、そりの最後尾が通過したときなのである。

このばんえい競馬は北海道では根強い人気があり、岩見沢のほか旭川、帯広、北見で開催されている。そのうち岩見沢は、道営競馬(普通の競馬)が撤退した後もばんえい競馬のみ開催しているくらいである。

やたらと馬にムチを入れる競馬なので、動物愛護団体から抗議されないかちょっと心配。また、軽種馬と同様重種馬も実際に農耕馬や運送馬として使役されることは今日ではほとんどないため、仮にばんえい競馬がなくなると、日本で重種馬の生産はたぶん行われなくなると思う。他の公営競技と同様、なくなる前に見ておくべきだろう。

1992年頃、まだばんえい競馬をやっていた頃の岩見沢競馬場。(もうやってません)












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