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リタイア後の検診 ~せいうち日記187

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もうすぐリタイアして満8年になる。現役時は強制的に人間ドックを受けさせられてきたが、リタイアしたらそんなものはない。健康管理は自分で考えなくてはならない。 とはいえ、現役時の人間ドックも、胃X線検査は自主的に未実施にしてきたし、肛門触診とかそういうものも遠慮した。基本的に血液検査と、超音波、心電図、胸部X線くらいであった。 だから、糖尿病で内科のお医者さんに定期的に通っていて、何ヶ月置きにやってくれる検査と変わらない。健康保険も利くから、健保対象外の人間ドックのように割高になることもない。 リタイアした直後は、市で行われる自己負担1000円の特定検診を受けていた。 ところがこの検診たるや腕の悪い看護婦を選んで寄越しているらしく、 2年前、両腕に計3ヶ所の針跡が腫れあがってひどい目に遭った。以来、特定検診は受けていない。 特定検診は税金で行われていて、どこの自治体も検査水準にほとんど関心がない。県の出先である健康づくりセンターに一括外注して、そこがまた親方日の丸の低レベルだから、他では使えない連中を特定検診に出すのである。 検査項目も十年一日で、採血する手間は一緒なのだから詳しくやればいいのに、血糖値やコレステロールくらいしか調べない。眼底検査や胸部X線も、問診でお医者さんが必要と認めた場合だけで、そんなの誰も受けさせてくれない。 まあ、X線は胸部であれ胃であれ被曝していいことはなく、それで詳しく検査できるかというと、たいしたことはできない。「百害あって一利」の「一利」がないのである。問診の医師もモチベーションが低く、質問したところで「調べてみたらどうですか」くらいで済まされる。 よく言われるように、先進国には検診という制度はない。病院の待ち時間が2~3時間、診察2~3分とよく言われるが、検診の問診は数秒である。血液検査で異常値があればすぐ分かるというけれど、異常値の基準そのものがおかしいから、結局のところ再検査を先送りしているだけである。 だから 長年診てくれている内科のお医者さんがいるなら、その方がずっと有意義である。 カルテがあるから過去の数値も残っているし、異常値なのか体質なのかも判断できる。一見の検診医にそこまで期待するのは酷である。 しばらく前は、数年に一度は人間ドックを受けるべきかと思うこともあったけれど、結局のと...

体脂肪率を気にしても仕方ない

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5月にジムの体組成計で測ったところ、結果を見てびっくりしたという話を以前書いた。体脂肪率19.0%、体幹部脂肪が7.7kgと、かつて見たこともない数字になっていたからである。 機械の誤作動という可能性もあるので、近いうちにもう一度測るつもりでいた。前回測定から2ヶ月経ったし、ジムも空いていたので今週水曜日に測ってみた。その結果が下表である。 今年の3月頃から「減り期」に入って、体重は前回、今回と減少している。ところが筋肉量、脂肪量、体脂肪率の数字は、乱高下というか、かなりの変動である。 5月は体重が落ちたのに筋肉量が増え、体脂肪率が大幅に低くなった。前回と今回の比較では筋肉量が減って脂肪量が増えているが、前々回と今回を比較すると筋肉量も脂肪量も減って体重も落ちている。これは、これまでの減量に伴う経過とほぼ同じ傾向である。 してみると、 前回の結果はやはり誤作動というか異常値で、今回の方が現実に近い と思われる。それでも体脂肪率は20.4%でこれまでの水準からするとかなり低いし、体幹部脂肪量は9.0kgと10kgを下回っている。いずれにしても、過去十数年なかったことである。 メタボとか言い出して体脂肪率とか脂肪量とか細かく出すようになったのはここ20年くらいのことで、それまでそんなに大騒ぎしていなかった。確かに100kgもあるのは太りすぎだとしても、無理やり標準体重に落とす必要なんてそもそも根拠薄弱なのである。 体脂肪というと、トンカツの脂身のような状態を想像して、なるほどあれは健康によくないと視覚的に納得するけれど、実際には 牛肉のサシとか豚肉でもヒレみたいなもので、筋肉の中に脂肪が多い少ないでは ないのだろうか。だからトンカツの脂身みたく明確に分かれてもいないし、測定のタイミングによって全然違う結果が出てくるのである。 普通に考えて、減量で絞れるのはまず水分なり脂肪であって、筋肉が短期間に2kgも増えたり減ったりするのはおかしい。電気的に測定して間違いないみたいな印象を与えるけれども、実際はさまざまな要因で増えたり減ったりするらしいのである。 だとすれば、測るたびに違う体脂肪率を気にしても仕方がないというのが常識的な考え方であろう。体脂肪率何%以下が正常とか言うのもおかしいし、はっきり言って星占い程度の信頼性だと思う方がよさそう...

マーガリンは本当に体に悪いのか

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まだそれほど昔ではない時期、コレステロールは動脈硬化の原因でありできるだけ摂らないのが正しいと言われていた。その後、コレステロールの増加は原因ではなく結果であることが判明して、そういうことは言われなくなった。 それと同じような匂いを感じるのが、トランス脂肪酸絶対悪の風潮である。 だから、マーガリンは避けてバターにすべきというのが現在の考え方だが、本当にそうなのかと感じている。 まず大原則として押さえておくべきは、脂肪(脂肪酸とグリセリンからできている)は人間の体内で合成されないので、外から摂取するしかないということである(必須栄養素といわれる)。糖が足りなければ筋肉や皮下脂肪を分解して作れるが、脂肪はそういう訳にはいかない。(皮下脂肪や内臓脂肪は中性脂肪で、もともと糖である) そして、トランス脂肪酸が心筋梗塞その他の悪影響があるというのは欧米の調査結果であって、それらの調査が行われた国のトランス脂肪酸摂取量は日本の7~8倍なのである。 どんな栄養素であっても、摂りすぎが体によくないのは当り前である。 例えば米国でトランス脂肪酸摂りすぎの原因となってるのはジャンクフードをはじめとする食べ過ぎ である。トランス脂肪酸以前にカロリー過多で、だから肥満が多い。 必ず摂らなければならず、しかも摂りすぎでなければ、基本的にほとんど問題にならない。マーガリンをお菓子代わりに食べていれば害になるとしても、パンに塗るくらいはたいした影響はない。(アメリカではポテトチップやケーキ、ドーナツを大量に食べるので、結果としてマーガリンを1パック食べるようなレベルになる) また、トランス脂肪酸は植物性油脂を加熱した場合にだけ発生する訳ではない。牛など反芻動物の体内でも発生するので、牛乳にもバターにも当然含まれている。 だから市販商品を調査した結果をみると、トランス脂肪酸が最少のマーガリンは、最大のバターよりトランス脂肪酸含有量が少ない。トランス脂肪酸を避けてバターにしたところで、マーガリンと変わらないというケースがありうるのである。 その意味では、パンには何も付けずに食べるのがいちばん体にいいことになるのかもしれないが、ひとつ注意喚起したいのは、 体にいいと言われるEPA、DHAも脂肪酸であることは変わらない ことである。 EPA、DHAは魚由来だから問題な...

カネ儲けしたい奴には近づかない

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最近の趣味は山歩きとランニングだが、先週ランニングの集まりで、たいへん不愉快な思いをした。 興味ある方は 別ブログ をご覧いただくとして、改めて感じたのは、ポーカーやカシノの集まりでは、こんなことはなかったなぁということである。 ポーカーの集まりでは上野をはじめ大阪や名古屋、岡山、沖縄、カシノではマカオやラスベガス、テニアンでたくさんの方々にお世話になった。もちろん勝った負けたがあるのでいつも上機嫌ではいられないにせよ、ほとんどの場合は来てよかったと思うことができた。 ごちそうになったことも再三あったし、会場やいろんな手配、現地での折衝など、会費では到底追いつかないくらいのご負担をおかけしたし、見返りを求められることなどなかった。七十年近い人生で、あの時だけかもしれない。 YouTubeでひろゆき氏が、 お金持ちは自分が負担することを苦にしない。 細かいことを言うよりカネを出せば解決するならそうすると言っていたけれど、そういうことである。お金持ちにはいい奴が多いのだ。 先だって読んだある本に、貧乏人が長生きするのにもっとも効果がある方法は、お金持ちの多く住む場所に引っ越すことだと書いてあった。 ビッグデータ で証明されているそうだ。おそらくこれも同じことである。 逆に、これまでの人生で 嫌な思いをした時を思い出すと、ほとんどすべて、他人の足を引っ張りたい奴、カネ儲けしたい奴が関わって いる。これは実は同じことで、他人が持っているモノを手に入れたいということなのだ。 そういう連中は、お金持ちとは逆の考え方をする。自分が負担するのは絶対に嫌でカネは他人に押し付ける、もしくはいいとこ取りをするのは当然という考え方をする。無防備に近づけば、餌食になるだけである。 (貧乏なコミュニティは平和で助け合って生きているというのも都市伝説で、実際は盗難が日常茶飯事でいろんな犯罪の巣窟となっているという。) だから、できるだけ付き合いは広げない、他人と関わり合いにならないことがすぐれた自衛手段なのだけれど、人間が甘いのか時々こうやって危険地帯に近づいて嫌な思いをしてしまう。 人生の中で、本当のお金持ちとお近づきになる機会はほとんどない。いい奴というのは高学歴にもいなければいい会社にもおらず(もちろん身長にも関係なく)、多くの人は他人を出し抜い...

働かなくたっていいんじゃないか

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さいきん思うようになったのは、 一生懸命働く必要なんかないんじゃないか ということである。 働かざる者食うべからずと教えられて育ってきたし、禅やプラグマティズムの影響で働くことは当然とされている。私だって、食べるものを作ったり生活するために必要なものを自分で調達することは当然と思っている。 ところが、最近働くといえば生活とは関係ないカネ儲けばっかりである。だからルフィーみたいな連中が出てくるし、メールを開ければスパムばっかり、固定電話に入ってくるのはワン切りの勧誘電話ばっかりである。最近では、家のチャイムを鳴らして「屋根が壊れてるんですけど」と言い出す奴までいる。 「そういう人達だって一生懸命働いてるんだから」と奥さんはかなり寛容なのだけれど、だから振り込め詐欺がなくならないのだと言っても通じない。ルフィーは極悪非道だが、下請けで電話をかけたり集金に行くのはパートやセールスマンと同じ仕事である。 カネをもらって誰かにやれと言われたらするのが仕事ではないだろう。 困ったもんだと思う。 若い頃は、飽食の時代がそんなに長く続くことはありえない。いずれ食糧危機が来て、みんな不自由になるのだと考える人もいたが、そろそろ寿命がくるかもしれないのにそういう気配はない。ありがたいことではあるが、人間のレベルは落ちる一方である。 近未来にそういう事態が想定されると、世間には最終戦争とか世紀末という言葉があふれる。それでオウムが急拡大したのだが、そろそろ21世紀の4分の1が過ぎるのに時代は恐怖の大王が来る前と同じである。違うのは世紀末とは言えない点だが、そんなのキリスト教でそう決めただけである。 男女平等とかプライバシーとか言われ始めたのは、そういう事態が想定されなくなってからである。食べるものに不自由せず社会資本も十分ある中で、村落共同体的な消費生活では景気拡大が望めないからそうなった。どういう生活が望ましいかではなく、どうすると儲かるかで決められたのだ。 個人消費を拡大するためには、各自がカネを稼いで自分の好きなように使う必要がある。でも、本来は個人個人が消費しなくても、家族や共同体で共有できるものも相当あるはずなのだ。男女平等もプライバシーも一長一短あって、みんながみんなそれを求めている訳ではないし、幸せになれるものでもない。 仮に働くことが美徳で...