加賀田山に着く前にひと休み 吾国山・館岸山(後編)

国有林管理道に入った当初は「→加賀田山」「→館岸山」の道案内はあったのだが、その後はほとんど見ない。あるのは境界見出標の赤い札だけである。それも、50台から始まってどんどん少なくなる。

道祖神峠から1時間以上歩いた11時過ぎ、ようやく最初の目印となる長沢三角点に到着した。しかし、目立つのはやはり境界見出標ばかりで、三角点は管理道から外れた一画にあった。

ゆっくりできる場所もないし、先はまだまだ長い。小休止してすぐ出発した。この境界標が20番台だっただろうか。このペースで進んだら館岸山はマイナスになってしまう。

そして、管理道はかなり急傾斜で下る。1/25000図をみると登り下りは標高差30mくらいでたいしたことがなさそうに見えるのだが、とんでもない。しっかり下ってしっかり登る。帰ってからヤマケイのサイトで計算してみたら、累積標高差は登り下りとも1000m近くあった。

ようやく下り切って峠地形の場所に着いた。少し太い道を挟んで、直後から急傾斜の登りが待ち構えている。時刻は11時半近い。このルートを歩き通したら夕方になってしまうのではないだろうか。

この太い道からエスケープできるかなと考えた。しかし鈴木さんの本によると、この道を下っても採石地に行き当たるのでそのまま下ることはできない。採石地から吾国山方向に戻るか逆方向は薮で、そう簡単に林道に出られそうにない。

結局、この屏風のように立ちふさがる急傾斜を登るしかなさそうだ。下調べの時点ではこういう道とは見抜けなかったが、自分の落ち度である。このまま進むのが一番早そうだ。

ただ、この急登の周辺が伐採中で景色が開けていた。管理道に入るとひたすら森の中を歩くので、こういう景色を楽しめる場所は限られる。ちょうどお昼でもあり、腰を下ろして昼食休憩することにした。

来た方向を振り返る場所で腰を下ろす。いちばん高いのは吾国山で、途中に道祖神峠があったはずだ。こうしてみると、標高518mの半分以上は下りてきたようだ。

暑くなると予想したので、飲み物はアーモンドミルクを用意した。あんパンとカロリーメイト、元気一発ゼリーも加えて栄養補給した。こんなに厳しいルートだとは思わなかったので、この日はあまり食糧を用意していない。

ひと息ついて、なんとか歩く元気も出てきた。そして、ちょうどお昼を食べ終わった頃、前方から単独行の若い登山者が下りてきた。挨拶してすれ違ったが、そんなに長くかからないで下山できそうだと思うと、少し安心した。

(この項続く)

p.s. 「中高年の山歩き」バックナンバーはこちら

国有林管理道ははっきりした道だが、例によって道案内や標識がない。数少ない加賀田山方向の道標を頼りに進む。
1/25000図ではゆるい傾斜に読めたが、結構なアップダウンがある。道祖神峠から下りてきて再び急傾斜の登り。伐採中で眺めが開けたのでひと休み。
まだまだ加賀田山には着かない。この急傾斜を登り切っても「頂上は向こう →」と書いてある。

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