入山禁止作業に出くわし、気分が暗くなった ~宝篋山弁慶平(後編)

アンテナ管理林道に出て宝篋山に向かうつもりだったが、気が変わった。いい天気なのできっと登山者が大勢いるし、舗装道路を歩くのも気が進まない。弁慶平でゼリー飲料を補給したので、それほどお腹も減っていない。

それよりも、林道分岐を右に折れて、まだ行ったことのない438の独標点、アンテナ塔のあるピークに行ってみよう。気がついた時に行かないと、ずっと行かない。

ベンチ風に切り株が並んでいる分岐点を折れて、戻るように坂を登って行く。アンテナ塔まではすぐだった。フェンスで囲ってあり「関係者以外立入禁止」と書いてある。休む場所はなかった。

独標点はアンテナ左の薮の中だろうか。心なしか高くなっているようだ。とはいえ、フェンスと薮でその方向には進めない。独標点にはたいてい目印はなく、探すべきものはない。

アンテナ塔を撮影して、今日の最高地点はこれにて終了とする。来た道を引き返して分岐に戻る。小町山までは下り。30分ほどで着くはずだ。

ここで、見慣れない景色に出くわした。林道に自動車が止まっている。ここはアンテナ管理道で、入口には車両通行止の柵がある。近づいてみると「林野庁茨城森林管理署」と書いてある。

周囲を見回すと、林道から分岐する国有林管理道の出口に、黄黒のトラロープと「立入禁止 立入禁止」と印刷してある幅広テープ、立入禁止の注意書きを揃えて、係員がひとり、登山道封鎖の作業中であった。

林道を歩いている私と目が合ったが、特に何も言わず、私も話しかけずに通り過ぎた。林道の南側は国有林で、もともと作業道だったものが登山道として使われ今日に至っている。私がこの日登った弁慶平も国有林の中にある。

何ヶ所かある林道への出口で、ご丁寧に同じような封鎖をしている。最近管理が厳しくなったのかなと思ってパープルラインへの出口を見ると、目立つ印刷の注意書きが新たに貼られていた。

「進入禁止 ここは宝篋山への登山道ではありません。許可を受けずに通行することはできません」2月2日のブログに写真あり)

なんと、筑波山と同様、宝篋山も世知辛く入山禁止の道路が出てきた訳である。あっという間に気分が暗くなった。ここはアンテナができる前から登山道のはずで(でなければ独標点はない)、道路を作った者以外は使えないというのは道の趣旨に反する。

パープルラインは制限速度30km/hのところ、100km/h出す車が往来するのに歩道がないので、いわゆる「サーキット退避路」を歩くのが安全である。幸いにまだ封鎖されていなかったが、鬼越山のところに黄黒ロープと注意書きが用意されていた。

茨城県とつくば市は、筑波山には車、ロープウェイ、ケーブルカーで来い。登山者は歩くなというのだろうか。だったら稜線にちゃんと登山道を整備しろと言いたい。「みんなの足跡」によると、登山者は歩道のないパープルラインを歩いているのだ。

パープルラインがまだ有料道路だった頃、環境保護に留意します、登山者・歩行者に迷惑はかけませんと言っていたはずなのだが。みんな権利意識と損得勘定ばかりである。だんだん気が滅入ってきた。

小町山でお昼をとり、小町の館まで下りた。小町山のボランティアは熱心で、案内図やベンチなどを精力的に設置しているが、塚田陶管は寛容なのに林野庁は堅苦しい。ベンチを置く必要まではないが、歩くのは大目に見てほしいものである。

この日の行程
小町の館駐車場(50) 7:05
8:05 東城寺分岐(140) 8:10
9:05 弁慶平(340) 9:10
9:30 宝篋山438ピーク(438) 9:35
10:20 小町山(361) 10:35
11:30 小町の館駐車場(50)
[GPS測定距離 9.1km]

p.s. 「中高年の山歩き」バックナンバーはこちら

宝篋山には寄らず、438ピークのアンテナ塔を見て小町山に向かう。
宝篋山から小町山への林道で、黄黒ロープで封鎖中の係員と出くわした。いっぺんに、楽しい気分が吹っ飛んだ。
いまのところサーキット回避路は無事だが、鬼越山のあたりに黄黒ロープと張り紙が用意してあった。この山域も、いろいろうるさいことになるのだろうか。


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