ラクトアイスはコーヒーフレッシュを凍らせたもの

先月、マーガリンについて少し書いたけれど、その後もトランス脂肪酸についていろいろ調べている。そこで出てきたのは、ラクトアイス有害説である。

不勉強で恥ずかしいのだが、アイスクリームと同じケースで売られているものの種類に「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」「氷菓」があって、ラクトアイスには牛乳由来の成分がほとんど含まれていないことを知った。うかつなことであった。

ラクトアイスはアイスクリームの基準を満たしていないだけで、アイスミルクよりアイスクリームに近いのかと思っていたら、大間違いであった。ラクトアイスはコーヒーフレッシュにガムシロップを入れて固めたものらしいのである。

コーヒーフレッシュは出始めの頃からあまり使わない。常温保存できるというのがまず怪しいし、あれはサラダ油と同じ成分と知ってまったく使わなくなった。ところが、ラクトアイスも同じだった訳である。安いはずだ。

とはいえ、三四十年使われていて食中毒になったという話も聞かないから、特に害はないのだろう。コーヒーに油を入れるのも紅茶に果汁を入れるのもたいして変わらないという考え方もある。

とはいえ、個人的にコーヒーにサラダ油は入れたくないので、バイキングでもわざわざ牛乳を入れに行っていた。ところがラクトアイスはコーヒーが入っていない。コーヒーフレッシュとガムシロップだけなのである。

コーヒーフレッシュにせよラクトアイスにせよ、まっとうな原材料で作られているのであれば文句はない。例えばアーモンドミルクや豆乳で作っても表記はラクトアイスになるはずである。しかしあの値段からいって、そういうことはあり得ない。

サラダ油であれば菜種、大豆、とうもろこしが主な原料である。コーンマーガリンという商品もあったから、とうもろこしが使われているのだろう。しかしラクトアイスやコーヒーフレッシュはおそらくもっと安い油、パーム油が使われている可能性が大きい。

パーム油は熱帯のアブラヤシから作られる油で、石鹸やバイオ燃料の他、現地では食用として使われている。とはいえ、熱帯から消費地(日本やアメリカ)まで輸送しなければならないので、防腐剤や酸化防止剤を大量に使われているうえ、高温で処理する際にトランス脂肪酸が発生する。

森林破壊でプランテーションが作られ、そこで栽培されるので、環境破壊の元凶ともいわれなにかと問題の多い油なのである。とにかく安いので、ポテトチップをはじめとするジャンクフード、冷凍食品、外食産業向けなどに多く使われている。

まっとうな原材料を使っているのであれば、例えばアーモンドミルクから作ってますとか宣伝するはずであるが、それをしないということはおそらくパーム油である。得体の知れない油を乳化して甘くした食べ物を、あえて食べたいとは思わない。

コンビニとか観光地で売られているソフトクリームも、大部分はラクトアイスだそうである。店のどこかに表記されているのだろうが、そんなこと誰もいちいち確認しない。結果、冷たいだけのパーム油を食べていることになる。

健康にいいものばかり食べていても面白くないが、あえてよくない油を食べることもない。コーヒーフレッシュを使わないのだから、ラクトアイスも避けるのが筋の通った考え方である。冷たいものがほしいなら、かき氷を食べればいいのだ。

p.s.糖質制限関連記事、バックナンバーはこちら

三、四十年前からコーヒーフレッシュは使わないが、ラクトアイスはコーヒーフレッシュと同じである。それを知ってあまり食べたくなくなった。

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